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プレイングマネージャーの役割を分かりやすく解説!管理職とは全く違う?

業務と管理の両立が求められる「プレイングマネージャー」には、それぞれの責任や能力が求められるため、非常に難しい立場です。そんなプレイングマネージャーの役割やスキルについて知っておきたい情報を分かりやすく解説します。

目次[非表示]

  1. 1.プレイングマネージャーとは
    1. 1.1.プレイングマネージャーの役割
  2. 2.プレイングマネージャーが登場した理由
    1. 2.1.バブル崩壊の影響による人件費の削減
    2. 2.2.急速なグローバル化
    3. 2.3.実力主義の台頭
  3. 3.プレイングマネージャーと管理職の違い
    1. 3.1.個人の成果も求められる
    2. 3.2.現場での教育やマネジメントもこなす
    3. 3.3.経営と現場の中間管理
  4. 4.プレイングマネージャーに求められるスキル
    1. 4.1.組織内におけるコミュニケーション能力
    2. 4.2.マネジメント能力
    3. 4.3.成果・業績への意欲
    4. 4.4.バランス感覚
  5. 5.プレイングマネージャーを配置するメリット
    1. 5.1.現場の生産性が高くなる
    2. 5.2.コミュニケーション強化で成果が出やすい
    3. 5.3.企業へのロイヤリティが高まる
  6. 6.デメリット・注意点
    1. 6.1.労働環境が悪くなる
    2. 6.2.人事評価が難しい
    3. 6.3.マネジメントがおろそかになる場合がある
  7. 7.プレイングマネージャーを有効活用するためのコツ
    1. 7.1.働き過ぎを抑制する仕組みの構築
    2. 7.2.プレイングマネージャーのOJT・OFF-JTを実施
  8. 8.まとめ:プレイングマネージャーの負担を軽くする工夫が不可欠


プレイングマネージャーとは

プレイングマネージャーとは、部下の指導や育成などを行う「マネージャー」と、会社の収益に貢献する「プレイヤー」としての役割の両方を担うポジションです。簡単に説明すると、部下のマネジメントをこなしながら、自分自身も営業活動やプロジェクト推進などを手掛けて売上を上げるポジションといえるでしょう。例えば、部長などの管理職に就きながらも、自らがトップ営業マンでバリバリ売上に貢献する方がプレイングマネージャーです。


ベンチャー企業や中小企業などでは、社長自らが外回りの営業を行うところも多いでしょう。しかし、近年は大企業においても、プレイングマネージャーの存在が目立つようになってきました。大企業の管理職の方が実施する仕事のイメージとしては、


・基本的にオフィスに常駐

・部下の報告を受ける

・部下へ指示出しする

・部門間の調整を行う

・経営層に部門の定期報告をする


などが一般的だったと思います。ところが近年は、大企業でも市場の変化に対応するため、プレイングマネージャーというポジションを設置する必要性が上がってきており、人事制度などの調整が必要な状況です。



プレイングマネージャーの役割

プレイングマネージャーの役割には、会社の収益に直接貢献する「プレイヤー」としての役割と、部下を指示・育成し組織としてのミッションを達成する「マネージャー」の役割の2つが存在します。どちらも会社にとって重要なミッションであり、それぞれに求められるスキルや経験も大きく異なる点が特徴です。


まずプレイヤーとしての役割とは、自分の部下と同じ立場で一スタッフとして業務に従事し、自分に与えられた目標を達成することおよび、そのための自己錬磨を実施することだといえます。部門内で設定した目標や、経営層などに対して自身が達成をコミットした目標を達成することがミッションです。したがって、プレイヤーとしてのスキルを高めるためには、数多くの実務経験が欠かせません。


一方、マネージャーとしての役割はプレイヤーと正反対です。企業のミッションや戦略に則って、組織の目標を必達することが求められます。また、企業全体の問題解決や業務効率化、組織や体制の改善や改革など、プレイヤーとは異なる全体を俯瞰する視点も必要です。


このように2つの役割に必要なスキルや経験は大きく異なるものですが、この2つの能力を有しミッションを達成できる人材でなければプレイングマネージャーに離れません。



プレイングマネージャーが登場した理由

かつてはプレイングマネージャーというポストはもちろん、そのような言葉すらありませんでした。プレイングマネージャーというポストが登場した理由や背景について紐解いてみましょう。


企業を取り巻く3つの大きな環境の変化が、プレイングマネージャーというポジションを生んだ理由といえそうです。



バブル崩壊の影響による人件費の削減

1990年代にバブルが崩壊し、日本経済は大きなダメージを負いました。不景気の波は日本企業にも大きな影響を与え、経営状況が悪化したことで、コストカットや業務効率化の推進が不可欠となったのです。


そのため、会社の収益に直接貢献しない管理職などのポストがなくなったり、必要最低限の人員で業務を推進したりすることが余儀なくされました。この流れが定常化していく中で、プレイヤーとマネージャーの両方の役割をこなすプレイングマネージャーと呼ばれるポストが登場したといわれています。



急速なグローバル化

次に日本企業を取り巻く急速なグローバル化の影響も、プレイングマネージャーの登場に一役買いました。欧米の企業と取引をする場合には、スピーディーな意思決定が必要不可欠です。日本企業にありがちな「Yes」とも「No」とも取れない曖昧なスタンスをとったのらりくらりとした交渉では、ビジネスの相手として認めてもらうことが困難でしょう。


そのため、企業における意思決定のスピードを速める必要がありました。プレイングマネージャーは経営層と現場の中間管理職という側面を持つことから、経営層の意思決定をスムーズに現場のスタッフへ周知することが可能です。また、経営層の考えや意思を理解しながら、ミッション達成に向けた迅速なアクションや判断ができることからも、プレイングマネージャーの存在は最適だったのでしょう。



実力主義の台頭

3つめの理由としては、旧来の日本企業にあった年功序列主義的な考え方から、実力主義へと変化したことが挙げられます。プレイングマネージャーになれる人は、高いスキルや経験を持つ人材に限られるため、実力主義の潮流にマッチしたポストだといえるでしょう。


例えば、上司が自分よりスキルが低く、実力や経験もない人材だったとしましょう。そのような方から指示やアドバイスを受けたとしても、素直に受け止められない部下多いことでしょう。また、その場では上司の言うことを聞いてはいるものの、言われた内容には納得していないというケースもよくある話です。


しかし、同じ組織で圧倒的な結果を出している人物による指示だった場合であればどうでしょう。指示やアドバイスを受けた部下の納得感が大きく異なることは、理解に難くないと思います。企業への貢献度が高い人材が部下のマネジメントを実施すると、部下の納得感が得られ、指揮命令系統がスムーズに機能する点がメリットです。


実力主義の潮流が強まる中、プレイングマネージャーのような存在でなければ、部下にミッションを腹落ちさせて目的を達成させることは難しくなってきているといえるでしょう。


しかしながら、近年は新型コロナウイルスや自然災害の影響などもあり、市場の先が読みづらい状況になっています。そのため、部長や課長といったポジションのマネージャーは、マネジメントや会社の諸問題の解決、新たなビジネスモデルの構築といった重要な業務に対するウェイトが重くなる可能性が高いでしょう。よって、プレイングマネージャーは係長や現場の主任などに限定したポストでの設置になるかもしれません。



プレイングマネージャーと管理職の違い


管理職としての側面を持つプレイングマネージャーに対して「普通の課長や係長などと何が違うの?」という疑問を抱く方も多いと思います。そこで、プレイングマネージャーが持つ、管理職とは違う3つのポイントを紹介します。



個人の成果も求められる

通常の管理職(マネージャー)は組織としての成果が求められることに対して、プレイングマネージャーは、個人としての成果も求められる点に大きな違いがあります。


管理職の主なミッションは、部下のマネジメントを実施して、組織の目標を達成することです。また、そのために部下に指示を与えたり、足りないスキルを補うために育成したりする必要があります。つまり、管理職に求められるものは、組織としての目標だけといえるのです。極論すると、自身の能力が高かろうと低かろうと、組織の目標だけ達成してさえいれば、管理職としての責務は全うできます。


しかし、プレイングマネージャーの場合は、組織目標の達成だけでは片手落ちと言わざるをえません。それに加えて、自分自身に課せられた目標も達成する必要があるからです。


例えば、


・売上〇〇万円を達成する

・新規顧客を〇〇件獲得する

・新しいビジネスやサービスを立ち上げる

・新たな販路を開拓する

といった個人の成果が求められるため、目標達成へのハードルが非常に高くなります。


したがって、個人と組織の両方の目標を達成する、卓越したスキルやバランス感覚が必要になる点は、通常の管理職と大きく異なる点だといえるでしょう。



現場での教育やマネジメントもこなす

一般的な管理職は部下のマネジメントは行いますが、自身が直接現場のスタッフへ指導して育成する機会は少ないと思います。しかし、プレイングマネージャーは現場のスタッフの見本となり、部下に直接指導や育成を行う存在です。自分自身の成長だけでなく、部下の育成も促すことで、組織全体の生産性を上げることが求められます。


通常の管理職に求められるマネジメント業務の事例は以下の通りです。


・部下が抱えている業務の指示や管理

・組織目標必達の向けた戦略の立案やプロジェクトの推進、進捗管理

・部門の予算管理

・事業戦略に即したビジネスやサービスの構築

・企業における本質的課題の解決策の提案と実施

・組織の最適化

など

一般的なプレイヤーに求められる現場でのスキルとは大きく異なる、自部門だけでなく企業全体を俯瞰したマネジメント能力が必要になります。


しかしこれに加え、プレイングマネージャーは優秀な部下を引き上げ、新たなプレイングマネージャー候補を創出する役割も担うのです。組織目標を達成するためには、スタッフ間のシナジー創出が必須でしょう。そのためには、スタッフ個人個人のアクションを成果につなげていかなくてはいけません。


組織と自身の成長の両方を実現するためには、高いスキルと経験が必要なことは言うまでもないと思います。しかし、この難しいミッションをクリアできる人材だけが、プレイングマネージャーになれるのです。



経営と現場の中間管理

中間管理職という言葉には、経営と現場の板挟みにあうなど、ネガティブなイメージもあると思います。プレイングマネージャーになられた方の中にも、経営層の想いと現場とのギャップに苦しむ方がいるのも事実でしょう。


「こんなはずじゃなかったのに……」「どちらにも良い顔をするの疲れた」といった悩みを持つことは、プレイングマネージャーあるあるといえるかもしれません。しかし、プレイングマネージャーに求められる能力は、この経営と現場のギャップを埋め、企業をあるべき姿へといざなうことなのです。


経営層と現場の両方の考え方を理解しているプレイングマネージャーだからこそ、両者の意見の違いに振り回されることなく、ギャップが生まれている原因を見極め問題の根本解決に努めるべきでしょう。そして、これこそが一般的な管理職とプレイングマネージャーの大きな違いといえるのです。


プレイングマネージャーに求められるスキル

ここまでの説明でプレイングマネージャーに求められるスキルは非常に高いことが分かったかと思います。必要な能力について具体的に確認していきましょう。



組織内におけるコミュニケーション能力

社内外にさまざまなタッチポイントを持つプレイングマネージャーにとって、高いコミュニケーション能力は必要不可欠なスキルです。


組織全体の生産性を上げ、目標を達成するためには、部下と積極的にコミュニケーション取ることで、


・どんなスキルを持っているか

・これまでにどんな経験をしてきたのか

・得意な仕事と苦手な仕事

・性格的な長所と短所

・どんな悩みを抱えているのか


といった詳細まで知る必要があります。その上で、部下を成長させ最大限の能力を発揮させることが必要です。また、スタッフ間のシナジーを創出させるためには、自らが仲介約となりスムーズにコミュニケーションができる環境を整備することも欠かせません。しかし、そのためには、スタッフそれぞれの考え方や意思に理解を示しつつ、より高い目標を達成できるようにコーチングしていける高いコミュニケーション能力がなければ難しいでしょう。


一方、経営層の意思を理解することや、他部門とシナジーを上げるためには、社内のキーマンと良好な関係性を築く必要があります。また、自分自身の目標や組織目標を達成するためには、顧客との関係性構築も必要です。これらを実現するためには、相手の利害や立場を理解した上で、双方にとってWIN&WINになれる提案をしなくてはいけません。そして、これを実現するためには多くの情報を相手から引き出さなくてはならず、高いコミュニケーション能力が必要になるのです。



マネジメント能力

プレイングマネージャーは通常の管理職以上に、管理職の職務を全うする必要があるため、当然ながら高いマネジメント能力が必要です。自部門における、ヒト、モノ、カネを最適な状態にアサインし、部下が組織目標を達成するために、あらゆるサポートを行うことが求められます。


「営業マンとして非常に優れた素養を持っている」「天才的なエンジニア」といった人材が、必ずしも高いマネジメント能力を持っているわけではありません。マネジメントを適正に行うためには、高いマネジメント能力が必要なため、誰にでもこなせるわけではないのです。


また、組織の目標を達成するマネジメントの中には、現状を冷静に分析して打ち手を導き出す分析力や、部下にミッションを遂行させる管理能力も含まれます。



成果・業績への意欲

高い目標を達成しなくてはいけないプレイングマネージャーには、成果や業績に対する意欲も欠かせません。プレイングマネージャーに就く方は、もともと仕事に対する高い意欲を持っていることが多いです。また、目標達成に対する意識も高く、業績を人一倍気にする方が多い点も特徴でしょう。


そして、プレイングマネージャーに就いた際には、部門目標を達成するという新たなハードルが立ちはだかります。目標を達成するためには、自分を鼓舞し管理職としてのスキルも成長させる必要があり、勉強をしなくてはいけないことも多くなるでしょう。


つまり、継続的に学びを続けることで、常に成長していける人材でなければプレイングマネージャーは務まりません。そのためには、成果や業績へ貪欲な人材であることが絶対条件なのです。



バランス感覚

自身と組織、2つの目標を達成しなくてはいけないプレイングマネージャーには、最適なリソースや時間配分を行うバランス感覚も必要です。


例えば、


・自分の仕事ばかりしていたら、部下のフォローに割く時間がなかった

・部下の育成に集中していて、自分の仕事が進まなかった


といった状態になることは、避けなくてはいけません。


自身の業務と組織の業務をバランス良く実施する時間配分や、タスクの整理を行う必要があります。そのためには、すべてのタスクを明確化・可視化することで優先順位をつけ、必要な時間やリソースを算出した上で、スケジュールを組んで業務を遂行しましょう。


どちらかの業務がおろそかになったという事態は、プレイングマネージャーたるもの、絶対にあってはならない事態であることを肝に銘じておく必要があります。


プレイングマネージャーを配置するメリット

プレイングマネージャーというポストを社内に配置することで、企業側にはさまざまなメリットがあります。代表的なメリットの事例を紹介します。



現場の生産性が高くなる

プレイングマネージャーが活躍する現場では、生産性が高くなりやすい点がメリットです。


優秀なプレイングマネージャーは自分が得たスキルやノウハウを部下に伝えることで、組織全体の生産性を高められます。また、自身が現場でどんどん成果を上げる背中を部下に見せることが良い刺激となり、生産性向上の一因にもなり得るでしょう。


また、現場で活躍しながら組織や業務全体を俯瞰して見ることができるため、組織の課題や問題点を発見し、解決に向けた施策に早く取り組める点も、プレイングマネージャーを配置する大きなメリットです。


組織全体の生産性が高まることで企業の収益が拡大すれば、企業価値が上がる効果も期待できるでしょう。



コミュニケーション強化で成果が出やすい

プレイングマネージャーが活躍する現場では、スタッフ間のコミュニケーションが強化され成果が出やすくなる点がメリットです。


一般的な管理職の方は、基本的に部下の管理が中心のマネジメントに終始する場合が多くなります。しかし、現場で活躍するプレイングマネージャーは、部下と同じ目線に立つことができるため、考え方や立場を深く理解しながら業務を遂行することが可能です。そのため、部下からの信頼が厚く、課題や問題が発生した際には、すぐに相談する関係性が構築されます。


その結果、組織としての一体感が高まり、スタッフ全員が目標必達に向けて邁進できるようになるのです。組織全体の業績が上がりやすくなるという好循環が生まれ、企業価値の向上というメリットにもつながるでしょう。



企業へのロイヤリティが高まる

上司が自分の意見や考え方に共感し、仕事へ反映したり、労働環境を改善したりしてくれる企業では、スタッフのロイヤリティが高まることにもつながります。


現場のスタッフの中には「上司=企業」として認識する方も多いです。そのため、現場への理解が深いプレイングマネージャーが寄り添ってくれることは、現場のスタッフにとって非常に働きやすい労働環境になることでしょう。


年功序列の考え方が根深く残る企業においては、部下が上司に自由な意見を言えないところも多いのもです。このような企業では「どうせ何を言っても聞いてもらえない」「言っても無駄」という考え方になり、部下が何も言わないことが正解になってしまいます。いわゆる「思考停止」という状態に陥ってしまい、企業へのロイヤリティが著しく低くなる可能性が高まるのです。


最悪の場合、「効果がないことが明らか」「認識が間違っている」ことを部下が理解していても、上司が言っているからそのまま実施してしまうケースもあるでしょう。このような企業では当然業績も上がらず、スタッフは仕事が面白くなくなり離職率も高くなります。


企業へのロイヤリティは目に見える指標ではありませんが、スタッフをやる気にさせ、業績を向上させるためには欠かせない要素なため、プレイングマネージャーを配置するメリットは非常に高いといえるでしょう。



デメリット・注意点

プレイングマネージャーは求められる職務レベルが高いことから、担当するスタッフや企業側に弊害が生じる場合もあります。



労働環境が悪くなる

プレイングマネージャーに求められる成果は非常に高いため、それを達成しようとする人材には相当な負荷がかかります。したがって、オーバーワークが当たり前になる、客観的に見れば劣悪に見える労働環境になる可能性が高いでしょう。


プレイングマネージャーにアサインされる人材は、目標や業績を達成しようとする意欲が高いため、多くの仕事を抱えがちになります。また、責任感が強い方も多いので、多少無理をしてでも仕事をこなしてしまう傾向が強いです。


一方、部下が目標を達成できなそうな場合には、「自分が代わりにやってしまおう」「自分がやったほうが早い」と考える方もいらっしゃいます。こうなると、さらに多くの業務を一人で抱え込むことにつながり、さらなる労働環境の悪化につながるのです。


オーバーワークが原因でプレイングマネージャーが体調を壊したり、精神的なダメージを受けたりした場合には、組織の生産性が大きく下がるリスクがあるため、適正な業務量になるように上司が適宜チェックすることが求められます。



人事評価が難しい

プレイングマネージャーは人事評価が困難になる場合があります。個人としての目標と、組織全体の目標の2つを同時に達成できなかった際、どちらに比重を置いて評価するべきか基準が定めづらいことがその理由です。


例えば、個人目標では目標を上回る成果を上げていても、組織目標が未達に終わった場合などは、評価する上司としては非常に悩ましい状況になると思われます。また、プレイングマネージャーの中には「自分の目標は十分に達成したのだから、問題ないでしょ」というマインドになる方もいるため、プレイヤーとマネージャーのどちらかに重心が寄ってしまう可能性もあるでしょう。


しかし、プレイングマネージャーの仕事は、個人と組織、両方の目標を達成することがミッションです。どちらかに偏重することがないように、評価する上司側も明確な基準を示すことで、優秀なプレイングマネージャーに育成していく姿勢が求められます。そのため、評価後のフィードバックは非常に重要な育成ポイントになることを覚えておきましょう。



マネジメントがおろそかになる場合がある

プレイングマネージャーが個人の目標達成に注力する傾向が強まると、マネジメント業務がどうしてもおろそかになる可能性が高くなります。また、組織の目標を達成するために、部下の仕事を代わりに実施することで、自身のマネジメント能力不足の穴埋めをしようとするケースもあるため注意が必要です。


マネジメント能力が低いプレイングマネージャーの中には、自身のプレイヤーとしての能力を活用することで、目標を達成できると妄信する方も散見されます。しかし、一人のスタッフで達成できることには限度があり、組織全体で達成する目標に比べると、企業全体の業績への影響は小さくなることのほうが多いでしょう。


また、マネジメントが適正に実施されない組織では部下が育たず、いつまでたっても組織目標を達成できなくなります。したがって、プレイングマネージャーが個人・組織目標をバランス良く達成できるように上司が監督したり、人事制度を工夫したりする必要があるのです。


プレイングマネージャーを有効活用するためのコツ

個人としての業務と組織全体のマネジメントの両方をこなさなくてはいけないプレイングマネージャーにかかる負担は、非常に大きくなります。そのため、プレイングマネージャーを組織の中で効率よく機能させるためには、負担軽減やスキルアップを促す仕組みを作ることが必要です。



働き過ぎを抑制する仕組みの構築

そもそも業務量が多くなりがちなプレイングマネージャーは、働き過ぎが当たり前のような状態になりがちです。そのため、働き過ぎを抑制する仕組みを、業務の中に取り入れることが必要になります。



例えば、やるべき業務のチェックシートを作成し、バランス良く遂行できているか確認することや「残業をしない」「それぞれの業務に使う時間を決める」といったルール作りも効果的です。また、業務の棚卸しを行い、優先順位をつけた上で、業務フローの改善や、そもそも必要のない業務はカットしても良いでしょう。


一方で企業側は、場所や時間を選ばずに仕事ができるリモートワークが実施できる環境や制度作り、フレックスタイムの導入など、より働きやすい労働環境の構築に努めることも大切です。



プレイングマネージャーのOJT・OFF-JTを実施

OJTは通常、新入社員などの若手に対して実施するものだと思われがちですが、プレイングマネージャーに対して実施することも有効です。プレイングマネージャー自身が部下のマネジメントに不慣れな場合などは、上司などがメンターになってアドバイスをすることでスキルアップにつながるからです。


また、さまざまなスキルが必要なプレイングマネージャーは、OFF-JTへの参加も有効な方法といえます。OFF-JTとは簡単に説明すると、職務現場から一時的に離れて実施する教育研修のことです。例えば、マネジメントに特化したOFF-JTに参加させることで、足りないスキルを補い、個人業務と組織のマネジメントをバランス良くこなせる人材に育つ可能性が高くなるでしょう。


また、OFF-JTにはeラーニング方式のものも多いため、忙しいプレイングマネージャーでも参加できるように有効活用してみてはいかがでしょうか。



まとめ:プレイングマネージャーの負担を軽くする工夫が不可欠

優秀なプレイングマネージャーを配置することは、組織の活性化につながり、生産性や収益向上につながる効果が期待できます。また、それにより企業価値やスタッフのロイヤリティ強化も実現できるでしょう。


しかし、そのためには多忙なプレイングマネージャーの負担を軽くする工夫が不可欠です。さらに、職務が全うできるだけのスキルを身につけてもらう教育体制などの整備も必要になります。


少子高齢化の影響で労働人口が減少傾向にある中、効率よく生産性を上げる取り組みの重要性がますます増加している状況です。そして、その中核を担うポジションがプレイングマネージャーにほかなりません。


企業全体でプレイングマネージャーを支え、育成する体制を作ることが、すべての日本企業にとって重要な課題であることは疑う余地がないでしょう。








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